論文の紹介
- 奥野先生の論文 その3
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どうして血管が新しくできるのか?
その過程はどんな細胞が働いているのか?
そういう疑問からスタートしたのがこの論文です。
「骨髄の細胞が血管に分化する」という説があり、これに基づいた治療も開発されていました。
ところが、その説を疑問視する実験もあり、議論のさなか、いわゆるContravercialな状態でした。
そんな中で、骨髄の細胞が緑色に光るマウスを使い、実際にそれらの細胞が血管になるかどうかを詳細に調べたのが、この論文です。
下図はそのときの顕微鏡の写真
緑が骨髄の細胞、赤が血管、青が全細胞の核を染めています。
きれいに染まっていますね!
この実験を通して、おそらく骨髄の細胞が血管に直接分化するということはないのではないか、という結論を導きだしました。
何でも鵜呑みにするのでなく、自分の目で確かめることの重要性を感じます。